BOSS DS-2は、クラシックなディストーションペダル「DS-1」を進化させたモデルで、1987年に登場しました。その最大の特徴は、「TURBOモード」による多彩なサウンドバリエーションです。シャープでタイトなディストーションから、中音域が強調されたパワフルで攻撃的なサウンドまで、幅広い音作りが可能です。これまでに多くの有名なギタリストにも利用されています。
BOSS DS-1とBOSS DS-2の違い
- BOSS DS-1は非常にシャープでドライなディストーションを提供するペダルです。特に高音域が強調されるため、リフやリードで際立つぬけの良い音作りが可能です。単一のサウンドキャラクターに対してかなりシンプルな設計となっており硬質な歪みが特徴です。
- BOSS DS-2はDS-1をベースに、TURBOモードを搭載することで、シャープな歪みに加えて中音域を強調した音作りができます。まるで箱鳴りしているようなパワフルで厚みのあるサウンドバリエーションが可能になります。フットペダルでモードを切り替えることができるので、バッキングとリードで音色を使い分けることもできます。

DS-2の基本的な接続方法
エフェクトボードでは、DS-2のような歪系エフェクターはギターに近い位置に配置するのが一般的です。以下の接続順を参考にしてください。

DS-2の操作方法:ノブの役割りと調整方法
- TONE: 音色の明るさを調整。右に回すと高音域が強調され、左に回すと暖かく柔らかい音になります。
- DISTORTION: 歪みの量を調整。低めでは軽いオーバードライブ、高めでは強烈なディストーションサウンドを生み出します。
- LEVEL: 全体の音量を調整。エフェクト音とクリーン音のバランスを整えます。
- TURBO:モード1: シャープで切れ味のあるサウンド モード2: 中音域が際立つ分厚いトーン

ジャンル別おすすめセッティング
ロックミュージックでは、パワフルで迫力のあるディストーションサウンドが求められます。特にリフやソロプレイでは、ギターの音がバンドの中でしっかりと目立ち、他の楽器と音が競り合わないようにすることが大切です。
ロックサウンド
BOSS DS-2は強い歪みを持ちながらもトーンコントロールの効きがよいので、音の輪郭がはっきりとしたヌケの良いサウンドに仕上げることもできます。
セッティング例
- GAIN(DISTノブ):7〜8
- TONE:5
- LEVEL:6
- TURBOモード:2
この設定では、力強いコードストロークやリフを演奏する際に、しっかりとした歪みと厚みのある音を得ることができます。TURBOモードをONにすることで、よりシャープでありながらも中音域がしっかりと強調され、特にリードプレイやソロの際に明瞭な音を作りやすくなります。バンドの中でも埋もれにくく、他の楽器としっかりとした対比を保つ音色が得られます。

ブルーストーン
ブルースミュージックでは、ディストーションの量を調整し、少しだけ歪みを加えたサウンドを求めることが多いです。BOSS DS-2は、ゲインを控えめに設定することで、温かみと深みのあるブルースサウンドが得られます。
セッティング例
- GAIN(DISTノブ):2〜4
- TONE:3
- LEVEL:6〜7
- TURBOモード:1
この設定では、ブルースに必要な暖かさと表現力を持つ音色を得ることができます。歪みが強すぎないため、クリーンな部分と歪んだ部分がうまく融合し、感情豊かなプレイが可能です。

ポップス向けサウンド
ポップスでは、ディストーションが強すぎない柔らかな音作りが求められることが多いです。トーンを使って軽やかで明るい音色にします。機材によっては耳障りになりますので適度な調整が必要です。
セッティング例
- GAIN(DISTノブ):3
- TONE:7
- LEVEL:5
- TURBOモード:1
この設定では、軽やかな歪みを加えつつも音色が明るく、ハーモニクスやクリーンな部分が際立ちます。リフやコードストロークに明快さを持たせることができます。

特殊な音作りテクニック
ブースターとして使用
DS-2は、他の歪みペダルの前段に接続してゲインをブーストする使い方もできます。これにより、アンプのオーバードライブを強調し、よりダイナミックなサウンドを作り出せます。
イコライザーと組み合わせて幅広い音作り
DS-2単体でも十分な音作りが可能ですが、EQ(イコライザー)ペダルを併用することでさらに細かな調整ができます。特に中域を強調して、リードパートを際立たせることが可能です。逆に中音を少し下げてメタルやハードロックで聴かれるドンシャリサウンドを作ることもできます。

ディストーションの歪みを低くしたら、オーバードライブと同じになる?
ディストーションの歪みを極限まで低くしても、完全にオーバードライブと同じにはなりません。これは、ディストーションとオーバードライブが回路設計の違いによって、それぞれ独自のサウンドキャラクターを持つためです。
ディストーションとオーバードライブの違い
オーバードライブ
信号をソフトクリッピング(波形の丸みを帯びた変形)することで自然な歪みを再現します。滑らかでダイナミクスのある歪みが得られます。一般的に中域(ミッドレンジ)を強調する設計が多く、低ゲインの設定でも自然なサウンドを作り出せます。
ディストーション
信号をハードクリッピング(波形を急激に切り取る)する設計が多く、結果としてより攻撃的で均一な歪みを生み出します。高域や低域が強調され、より広い帯域でエネルギッシュな音を作り出します。低ゲイン設定でもやや圧縮されたサウンドになりやすく、音のエッジがまだ少し鋭く残った感じがします。一部のディストーションペダル(Pro Co RATなど)は、低ゲイン設定でオーバードライブに近いトーンを得られるものもありますが、それでも完全にオーバードライブと同じ感覚ではありません。

| 項目 | ディストーション | オーバードライブ |
| 歪みの強さ | 強い、激しい歪み | 弱い、ナチュラルな歪み |
| 技術的特徴 | 高いゲイン回路で大きなクリッピングを発生 | 低いゲイン回路でソフトクリッピングを発生 |
| 音の特徴 | 厚みがあり、サステインが長い | ダイナミクスが残り、アンプの自然な歪みに近い |
| 適したジャンル | ハードロック、メタル | ブルース、ポップス、軽めのロック |
| 使用例 | パワーコードやリード | クランチサウンドやリズムプレイ |
| ノイズの量 | 多め | 少なめ |
| セッティングの柔軟性 | 幅広いサウンドメイクが可能 | よりシンプルな調整が中心 |
ディストーションの歪みを下げてもオーバードライブと完全に同じにはなりません。設定がうまくいけば似たサウンドを得られる場合がありますが、「自然なダイナミクス」や「タッチレスポンス」を得たい場合はオーバードライブペダルを使う方が効果的です。必要に応じて両方を試して、場面に合った好みのサウンドを見つけるのが良いでしょう。エフェクターの中にはディストーションとオーバードライブの両方の機能を備えた機種もあります。このようなものを試すのもおもしろいかもしれません。

まとめ
BOSS DS-2ターボディストーションはロックからブルース、ポップスまで、ジャンルに応じたサウンド作りができるため、初心者でも簡単に素晴らしいディストーションサウンドを手に入れることができます。また、TURBOモードを活かすことで、さらに表現力豊かなサウンドを作り出せるので、音作りにこだわるギタリストにもぴったりです。BOSS DS-2は、長年にわたり多くのプロギタリストに愛されてきた実力派のペダルです。自分の音楽スタイルに合わせた理想的なサウンドを作り上げるために、ぜひこのペダルを試してみてください。



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