JOYO JW-03 ギターワイヤレスを実機レビュー|音質・遅延・通信距離を解説

ギターワイヤレス

JOYOのギターワイヤレスJW-03を使ってみました。有名な楽器通販サイトなどでも目にすることが多いメーカーです。まず驚いたのがコスパです。JW-03はギターワイヤレスの中ではかなり安い部類に入りますが、音を伝える基本性能の仕様は高めです。これはなぜなのか、調べてみると理由が見えてきました。

JW-03の仕様と特徴(音質・レイテンシー)

JOYO JW-03は、2.4GHz ISM周波数帯を用いたギター/ベース用ワイヤレスシステム。仕様上の周波数特性は10Hz〜22kHz(±1dB)、サンプリングレートは48kHz/16bitで、CD(44.1kHz/16bit)以上の伝送品質を確保。原音のニュアンスを損なわずにワイヤレス化できます。レイテンシーは5ミリ秒未満と、高級機にも迫る低遅延設計。

通信距離と実用性のバランス

通信距離は見通し約20mを公称。自宅〜リハーサルスタジオレベルの環境で十分な性能を持ち、小~中規模のライブにも対応可能です。遮蔽物があると距離も短くなってくるでしょうが、家だとドアやふすまがあっても1階~2階で問題なく通信できました。ただし、どのギターワイヤレスにも言えることですが、同じ2.4GHz帯のWi-FiやBluetooth機器が多い場所では混信の可能性があるため、設置環境や機器配置には注意が必要です。 混信させてみたい場合はスマホの上に置いてみたり、金属製の空き缶に送信機を閉じこめたり、開けたりしてみると、信号が不安定になるのがわかります。

あえて抑えられた通信距離という割り切り

通信距離が30m程度のギターワイヤレスが多くなってきましたが、JW-03は抑えめにしているようです。実際には30mもアンプやエフェクターから離れて演奏することはほとんどありませんので、あまり気にするところではないと思います。そんなに離れたとしたら、よほどPAの環境が優れているか、インイヤーモニターを使わないと音が聞こえません。

ペアリング操作と実際の使用頻度

ペアリングは、送信機と受信機のボタンを長押しするだけの簡潔な操作で可能です。

  1. 受信機と送信機の電源ON
  2. 受信機のボタンを長押し。ランプが速い点滅で受信待機状態になる。
  3. 送信機のボタンを長押し。
  4. 受信機と送信機のランプが常時点灯になればペアリング成功

もっとも、ペアリングは何度も行う必要はありませんし、購入時点ですぐに使える状態になっています。送信機・受信機を複数セット用意した場合に必要になる操作です。

チャンネル切り替えとコスト設計の考え方

チャンネルは4つ選択できるので、最大4セットを同時に使ってワイヤレス化できます。今がどのチャンネルなのかは送信機のボタンをカチカチ2回で押すとわかります。黄色いランプが1~4回点滅し、点滅回数でチャンネルを判別します。他機種では専用LEDが付いていることもありますが、このような簡略化がコストカットに寄与しているのかもしれません。

ボタンをダブルクリック

自宅練習ではチャンネル設定は気にしなくてよい

個人的な意見としては、自宅練習で使うならチャンネルに関する設定は、それほど重要ではありません。普段使っている無線機器やWi-Fiと干渉しなければ十分です。

バッテリー性能と付属品

電源は内蔵リチウムバッテリーで、フル充電約8時間駆動。長時間にわたる練習やセッションでも安心です。バッテリーの持ちは、同価格帯の他機種と比べても十分な印象です。正直なところ、8時間も連続で使いません。イベントや練習時に、途中でバッテリー不足になったことがありません。それは使用前の点検と前日に充電をしているからです。準備は大切です。充電用のUSB分岐ケーブル(Micro USB Type-B)が付属します。

同梱品 送信機、受信機、充電ケーブル、日本語の説明書

ピックアップ仕様に関する注意点

パッシブピックアップ(出力3.3V以下)推奨と明示されています。アクティブPUや高出力ハムバッカーでは動作が不安定になる可能性があり、音飛びや歪みが起こることがあります。この点は仕様上の前提として理解しておきたい項目です。パッシブの高出力ピックアップでディマジオのトーンゾーンやEVOは問題ありませんでした。

なぜこの価格が実現できているのか

ワイヤレスとして最重要な「音質と伝送速度」は高いレベルを保ったまま、その他の要素――伝送距離、チャンネル表示方法、対応ピックアップの範囲などをあえて削ることで、価格を抑えている製品だと感じます。もちろん、それ以外にもメーカー側の多くの工夫があるはずです。

どんな人に向いているワイヤレスか

JW-03は「ライブ用フルスペック機」ではありませんが、「音質と遅延だけは妥協したくない人」に向けて設計された、割り切りの上手いワイヤレスだと感じました。機能的に「それでは困る」という条件がある場合は、別のワイヤレスを選んだほうが良いですが、自宅練習やスタジオ練習、小~中規模のライブハウスやステージであれば、JW-03は十分に実用的だと思います。

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