映画『ROCKSTAR』が描いた80年代ロックの裏側

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80年代ロックの空気を味わえる映画

2001年公開の映画『ROCKSTAR』は、80年代のロックバンドを舞台としたサクセスストーリーです。キャストに本物のミュージシャンを起用したり、挿入歌が有名な洋楽の名曲だったりと、80年代ロックファンには嬉しく、懐かしい内容になっています。たくさんのハードロックやヘヴィーメタルバンド、多くの名曲が生まれた、あの頃の雰囲気を味わうことができます。

SteelDragonという架空バンドのリアリティ

映画の中で登場するハードロックバンド”SteelDragon”のギタリスト役はなんとザック・ワイルドさんです。オジー・オズボーン・バンドで長年ギタリストを務め、80〜90年代ヘヴィメタルを象徴する存在です。映画のなかでも長髪を振り乱しながら激しいギタープレイを披露しています。激しいヴィブラートやピッキングハーモニクス、ゴンゴン響くブリッジミュートは健在。レスポールを怪力で弾き倒しています。ちなみにドラムはジェイソンボーナム、ベースはジェフピルソン、シンガーはジェフスコットソートとマイクマティアビッチと豪華メンバーです。

オリジナル楽曲とサウンドトラックの完成度

演奏しているのはSteelDragonとしてのオリジナル曲ですが、どれも完成度が高くかっこいい。ついサウンドトラックCDも買ってしまいました。さすがにこのバンドのスコアは発売されていませんが、個人で採譜したレベルのギター譜なら、海外サイトなどで公開されていました。まぁ、こういうのは弾いてみたい曲に限って出ていないわけですが・・・ 結局は気に入った曲を、耳コピでちょっとまねしてから終了みたいな状態です。

曲目リスト

1Rock Star / Everclear
2Living the Life / Steel Dragon
3Living on a Prayer / Bon Jovi
4Stand Up / Steel Dragon
5Wild Side / Motley Crue
6We All Die Young / Steel Dragon
7Lick It Up / Kiss
8Wasted Generation / Blood Pollution
9Blood Pollution / Steel Dragon
10Stranglehold / Ted Nugent
11Long Live Rock and Roll / Steel Dragon
12Colorful / Verve Pipe
13Devil Inside / INXS
14Gotta Have It / Trevor Rabin

映画『ROCKSTAR』のストーリー概要(ネタバレなし)

ギターが好きなので、ついギタリストだけに注目してしまいましたが、映画のストーリーの概要に戻ります。無名だったボーカルが、千載一遇のチャンスで憧れのバンドに入り、富と名声を手に入れ、その先に待ち受けているのは何だったのか・・・ という内容です。

主人公を突き動かす「憧れ」という原動力

主人公は、平凡な日常を送りながらも、夜になると有名ヘヴィメタルバンドSteelDragonのトリビュートに全てを注ぎ込む青年。彼にとって音楽は趣味ではなく、人生そのものと言っていい存在。SteelDragonのボーカルに強い憧れと信仰を持ち「本物に近づきたい」ことだけを目標に生きている。主人公のバンドで演奏するのはもちろんSteelDragonのコピー。曲は完全コピー、バンドメンバーの小さなフレーズ間違いも許さず、動きも服装もふるまいも一切妥協せずコピー。

成功の裏側にある現実と問いかけ

物語は、そんな彼が“憧れ続けてきた世界”と、思いがけず近づいてしまうところから動き出す。観客として見ていたステージの裏側、成功の象徴として語られる名声や富、そしてその代償として生じる人間関係や価値観の違い。非現実的な日々。本作は、華やかさと同時に、その世界が持つ歪みやネガティブな部分も淡々と映し出していく。夢がかなうとは何か。幸福とはなにか。『ROCKSTAR』は、ロックという生き方を題材としながら、本当に大切なものは何かということを考えさせてくれる映画です。

SteelDragonのギタリストとしてのザック・ワイルド

さて、ザック・ワイルドさんの話に戻しましょう。1987年にオジー・オズボーン・バンドに加入。ランディ・ローズ、ジェイク・E・リーという強烈な前任者がいたポジションにおいて、ザックは模倣を選ばなかった。ブルースを基盤にしたフレージング、太く荒々しいリフ、フィジカル重視のピッキングという、まさに筋肉ギターだった。オジー・オズボーンと波長が合ったんですね。どのアルバムも勢いがあってすごくかっこいい。半面、穏やかな名曲も多いです。私の大好きなギタリストの一人です。

ザック・ワイルド仕様ギターを作った話

過去にジャンクの真っ白なレスポールタイプのギターを修理して、ザック・ワイルド仕様に作り直したことがありました。これはザック・ワイルドに憧れを持っていたからです。あのギターの模様にはよくない歴史の意味合いがある、とご指摘のコメントももらいましたが、私にとっては政治的な意味も、信仰も信条も関係がありません。ザック・ワイルドさんが好きなだけです。

あのギターのデザインはインターネットで写真を見たり、過去の雑誌を探してみたりして、小さな傷の向きや深さも、わかる限りまねしてみました。ただの再生作業とは違って、憧れの人に近づける気がして本当に楽しかった。まぁ、ギターとしては低スペック&ジャンクなので弾くのは厳しめですけども。部屋に飾っておくには迫力が出たと思っています。

ザック・ワイルドの弾き方とペンタトニック

さて、次はザックさんの弾き方についてですが、ソロで多用しているのはブルースで登場するペンタトニックスケールです。ほとんどがこの形のスケールが使われているように思うのですが、演奏時のバリエーションがすごく多い。なんだか変わったことをしているように聞こえるのです。これが深く極めた人の姿です。感情的なチョーキング、力任せのフルピッキング、叫ぶハーモニクス。同じスケールでも怒りを表すことも泣くこともできるのです。

すごく練習したらしい

昔のインタビューの記事によると1日に6~10時間ぐらいはギターを触っていたそうで、ひたすらブルースのフレーズ練習、ペンタトニックの反復、ピッキングのトレーニングに明け暮れていたそうです。反復練習で体に覚えさせるということを継続したんですね。ステージ上では簡単に弾いているように見えても、それまでに血のにじむような練習をしてきたからできることなのでしょう。一つのことを長く続けることが本当に大切なのだとわかります。

ペンタトニックスケールの実用性

ペンタトニックスケールは覚えておくととても便利です。フレーズのパターンをいくつか覚えておけば、どんな曲にも、なんとなく合わせることができるようになります。4つはなれたポジションを指で押さえる時は、例えば1弦の12フレットを人差し指、15を小指か薬指でおさえることになります。初めてペンタトニックを弾くとき、この4つ離れたポジションは辛い。薬指にすれば、指の開きが足りず、小指にすれば指が思い通りに動きません。このとき、指の開きより大事なのは「ネックを握りこまないこと」です。指がかなり自由になります。あとは練習。練習。練習。

映画『ROCKSTAR』を観て思ったこと

かなり脱線しましたが、『ROCKSTAR』を観てよかったなと思いました。憧れの存在に近づこうとする努力と熱量。涙を流すほど、魂を擦り減らすほど何かに打ち込んだことがあるかどうか… 正直に生きているってのはこういうことなんだと感じました。今でも間に合うかな。

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