自家メッキをする方法 ネックプレートのメッキに挑戦してみた

裏YouTube

2022/9/28に動画を公開しました。

今回はジャンクギターのネックプレートをキレイにしたいと思いメッキ加工に挑戦してみました。この挑戦の最終的な目標は「塗装以外の方法で金色を発色させること」でした。ただし、本物の金なんか用意できるはずがありませんし、メッキの簡易キットなんかも高額で手が出ません。※キットはいつか試したいと思います。

何か良い方法がないか調べていたところ、銅メッキ+亜鉛メッキ+加熱で、黄銅に変化し金色に発色するという記事を見かけました。加熱という工程の代わりに、苛性ソーダに浸けるという方法もありましたが、入手のしにくさ、強アルカリ性溶液取扱いの危険性、部品のアルカリ焼け等を考えて過熱を選びました。無謀な実験がスタートしたのです。

メッキの方法

電解液はトイレ用洗剤ナイス(塩酸9.5%)を5倍希釈で使用しました。単三電池を2本直列につなぎ、マイナス側にメッキをしたい部品、プラス側にメッキの素材を取り付けます。

メッキの結果と経緯

まず結果から発表します。最終的にバーナーの直火で焼いたので、悲惨な姿になりました。ですが、数パーセントの面積を金色に変えることに成功し可能性を感じることができました。(写真中央)これで喜ぶのは私ぐらいでしょう。雑な実験でしたが、得られたヒントも多かったように思いますので、作業を振り返って反省点等を残しておこうと思います。

中心に金色に光る部分ができた

元の状態は金メッキの輝きがなくなり、茶色のツヤ消しです。腐食による気味の悪いブツブツもたくさんあります。今思えば、この時点でコンパウンドやピカールを使っていれば、きれいな銀色で作業を終えることができていました。ジャンクギター修理の時、金色にこだわらなければここで決着するのもありだと思います。

サンダーで表面を削りました。金メッキがはがれると、銀色、銅色、地金という具合に重ねられていました。写真では銀色になっている部分が地金です。赤く残っているのが銅メッキです。次に自分で銅メッキをすることは決めていたので、少々銅の層が残っていようとも「重ねてしまえばごまかせるかも」程度に簡単に考えていました。触った感じ、段差などはありませんでした。

銅メッキを約1.5時間行った状態です。見事に厚みに差が出てしまいました。重ねてごまかし作戦は失敗。銅メッキが残っていた部分は、地が出た部分よりも色が濃いので厚みが増しているのだと思います。この厚みの差は、後のすべての工程で悪く影響しました。また、中心の地金が出ていた部分と銅が残っていた境界にメッキが乗りませんでした。取るなら、全部きれいに取らないと、後の工程で挽回したり、ごまかすのは難しいとわかりました。

この件については、動画の公開後、数人の方からアドバイスのコメントを頂きました。メッキ前に部品を鏡面になるまで磨かないとならないそうです。そう思いました。私の場合、中途半端にメッキをはぎ、しかも腐食でできた凹凸もほぼ残したまま。自分で行う銅メッキで覆ってしまえばよいと、塗装をするときのような感覚になっていました。たぶん塗装でもいけないのでしょうけども。メッキは長時間かけても、なかなか厚くなりません。穴やキズを覆い隠すことなどは絶対に無理だとわかりました。この時点で失敗だったことがはっきりしましたが、この先どうなるのか気になったので、引き続き実験を行うことにしました。

亜鉛メッキを4時間続けたあとの状態です。まるでコンクリートのような質感です。銅メッキの失敗が響き、ここでも丸い模様が浮き上がっています。亜鉛はマンガン電池からケースの部分を取り出し、板状に切って使用しました。電源は単三電池2本を直列つなぎして60~80分程度ごとに交換しました。単一電池なら、頻繁に電池交換しなくて済むかもしれません。動画には録りきれないかもしれませんが… 

コンクリートのような表面をペーパーで削ってみました。全体的に銀色にが出てきましたが、凹凸の山の部分だけが削れてしまい、銅が露出しました。もうこの時点で再生の方法はありません。

コンパウンドで磨きました。下地に問題が少なかった、ごく一部分は成功し輝きはじめました。下地づくりを丁寧にしておけばよい結果が得られそうです。メッキの方法に関しては問題なさそうです。

さらに金属磨きピカールで磨いてみました。失敗作なりにも銀色の輝きが戻りました。ただし、銀色のピカピカで喜ぶのであれば、一番はじめの段階で腐食した金メッキを磨きとるだけにしておくのが最良でした。

バーナーで焼く前の姿です。腐食でできていた穴の他にも、銅メッキで発生した凹凸も影響が出ているようです。銅メッキ後にも、剥がれない程度に表面を整えた方が良さそうです。

最終段階です。銅+亜鉛+熱で黄銅へ変えるため、熱を加えることにしました。トースターはパワーを最大にしても力不足でした。温度が上がりすぎないように、短時間で調整器が働いてしまうのです。1日かかりそうで、ゾッとしたのでバーナーで炙ることにしました。

やりすぎた。真っ黒にした後で気が付いたのですが、せめてネックプレートの裏から炙れば良かった。または直接炎を当てずに、別の銅板の上などにおいて熱伝導を使えば良かった…

まとめ

  • 部品の下ごしらえはメッキを完全に剥がし、表面の凹凸をなくすまで磨く。
  • 脱脂をしっかりと行う。
  • プラスとマイナスが直結しないように大きめの容器でメッキする。
  • 電池はできれば単一を使い、長時間放置できるようにする。
  • 銅メッキ後にも表面をペーパーで整える。
  • ペーパー掛けは細かいものから様子を見ながら使う。
  • 最後の熱処理は熱伝導を利用してみる。難しければ裏から炙る。

もう一度、コッソリとやってみるか… 

廃液について

メッキが終わったあとの電解液(ナイスやサンポール)には濃厚に金属が溶け込んでいるので、そのまま排水で流してはいけません。重大な水質汚染になります。廃液処理については様々なサイトでも紹介されていますが、大変なのです。例えば下記のような対処方法です。

①廃液処理業者に引き取ってもらう。

②重曹で中和する。重曹+塩酸=塩、水、二酸化炭素 ※中和できても金属が残ります。

③中和してセメントで固める。セメントを処分する方法がまた大変だったりする…

 ※塩酸の電気分解は絶対にやってはいけません。塩素が発生し危険です。

私の場合は、まずコーヒーフィルターでスラッジや大きなゴミを取り除きます。そして屋外に樹脂の容器を置き、新聞紙3~4枚程度を立てて広げ、廃液を染み込ませて自然乾燥させています。ギターの修理で使う程度の量なら、数日で乾燥させることができます。キッチンペーパーだとさらに乾燥が早いです。乾燥したものは新聞紙を小さなビニール袋に入れ、さらに地域指定のゴミ袋に入れて燃えるゴミとして出しています。

バイクや車などのパーツをメッキするような規模では、比較にならないほど大量の廃液が出ると思います。私のような方法では処理しきれないでしょう。作業前に廃液処理の事を考えて、処分ができないのであれば、メッキはやってはダメです。

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