復旧時によくある失敗
分解前の状態に戻すだけなので難易度は低いですが、こわいのは部品の位置や向きを忘れてしまうことです。簡単な構造なものを分解時する時に「このぐらい覚えられる」と思っていても、時間が経ってしまうとすっかり忘れてしまうことがあります。油断は禁物です。もちろん個人差はあるでしょうけども。何かを組み立てたら、部品が1個余ったようなご経験をお持ちなら、分解前にメモや写真で記録する習慣をつけましょう。
ペグの復旧方法
①回転軸に樹脂ワッシャーを入れ本体に差し込みます。軸のギア部にはあらかじめ薄くグリスを塗っておきます。樹脂ワッシャーにCRC556は相性が悪いので使いません。樹脂がボロボロにもろくなってしまいます。
②糸巻の軸を差し込みます。
③ギアを入れてネジで固定します。
④ギアの周りにグリスを充填します。グリスガンを利用すると簡単に注入できます。グリスを入れたらペグを回して、ギア部分に馴染ませながら追加注入します。常に動いて熱をもつような部品ではないので、グリスの種類は柔らかすぎなければ何でもかまわないと思います。
⑤裏ブタを締めます。フタの固定には接着剤を使用せず、木を当て打撃して圧入します。フタを金属製の工具で直接打撃すると傷が入ったり変形します。
⑥軸に樹脂ワッシャー、ワッシャー、ペグボタンの順で差し込み、ネジで固定します。
⑦動作確認をして完成です。
必要な工具
◎ドライバー
◎スパナ
◎グリス
△グリスガン
◎フタ打撃用の木
◎ハンマー
(記号の意味)
◎必要 〇状況が変われば追加で必要 △あれば便利
注意点
- 分解前にメモや写真で部品位置、向きを記録しておきましょう。
- グリスの入れ忘れに注意しましょう。
- 樹脂ワッシャーが経年劣化で割れやすくなっている事があります。丁寧に扱いましょう。
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