ジャンクギターの金属部品のサビ
古いギターやジャンクギターを買うと、ペグやネジ類、ブリッジなどの金属部品がサビている事があります。なかには末期的なひどいサビが発生していることがあります。それぞれ、どのような経緯でサビが出たのかはわかりませんが、湿気の多い場所に長期間保管されていたのだと思います。
ジャンクギターを修理・再生するなら、錆びた部品との対決は避けて通れません。サビ取りには、例えばブラシややすりで削り取ったり、研磨剤や酸性洗剤、ケミカル製品などを使う方法があります。今回はその一つの方法としてAZのサビアウトという製品を試してみることにしました。
AZ サビアウトとは
成分はリン酸と界面活性剤です。phは1.5で酸性。錆と化学反応しサビを落とします。金属表面に油がついていても、サビ取り効果は変わりません。さらにサビを落としても「金属部品は腐食しない」と書いてありますが、材質にもよると思います。あらかじめ目立たない部分で試して、異常がないことを確認してから使用することをおすすめします。サビが落ちた後はリン酸皮膜が防錆皮膜を作ります。ただし、皮膜は一時的なため、放置しておくと再度サビが発生する場合があります。サビ取り処理が終わったら水洗いをして、すぐに油を塗っておくか、塗装して防錆対策をしたほうが良いです。
サビアウトの使用方法
刷毛・ブラシ・スポンジ・布等でサビた部分に塗り、5~15分放置した後、拭き取る。
小さな部品は、水で5~6倍に薄めた液に30~60分漬けてからブラシでこする。
時間が経過したらブラシで部品をこすり、十分に水で洗い流した後、塗装等の処理を行う。
実験開始
ジャンクギターのブリッジがひどく錆びていたので分解し、特にサビがひどかったネジのサビを取ることにしました。6本を試験管に入れてサビアウトで満たして30分放置して効果を試すことにしました。実験前にネジを磨いたり、脱脂はしていません。
取り扱いについて
実験後、ネジを取り出して比較してみると、サビが取れていました。AZのサビアウトは簡単に使えて効果も高く、ジャンクギターの修理には非常に役立つ製品の一つだとわかりました。ただし、手軽に使えるからといって安全ではありません。不浸透性の手袋や保護メガネを使って体を守って取り扱って下さい。また、品質面においては、この製品を使うのに適している材質なのかよく調べたほうが良いと思います。変色や腐食が発生してからでは遅いので、使用方法や注意点をしっかり理解した上で使用することをおすすめします。
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