怖かったアノ話 部品磨き中にリューターから白煙

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2022年9月、アイバニーズRXシリーズのジャンクギター修理で、ネックプレートをリューターで磨いていました。突然、握っていたリューターからブリブリッという電気音が発生。手にも異常な振動が伝わってきました。次の瞬間、排気口から光が見え白煙が上がったのです。鼻をつく、化学物質が焼けたにおい。もう動くことはありませんでした。

リューターから白煙 22:24
排気口から白煙

分解して内部を確認する

動画を公開した時に、チャットやコメントでリューターが故障した原因についてご意見を頂きました。「削ったごみが内部に蓄積しているのでは?」「ブラシが摩耗した」「モーターが焼損した」「ベアリング破損したのでは…」等々です。このリューターは修理に出さないことにしたので、廃棄する前に分解して内部を確認しておくことにしました。原因を調べて再発防止に役立てたいと思います。

① ネジを取り本体を開きます。

② まず先端部分の軸です。ベアリングが2個入っていますが損傷や劣化なし。ベアリングは軽く回ります。その他の異変は見られないので、ここは関係がなさそうです。

③ モーターです。先端にはモーター冷却用のファンがついています。焼けたり、溶けたような痕跡なし。煙が出てきたのはファン付近の排気口でした。モーターについても外見からは異常がないように見えます。ただし、焦げたにおいがきつい。どうやら出火元はモーターが怪しい。

④ スピードコントローラー(抵抗器)やスイッチ等の部分です。見た感じではショート等の痕跡なし。ホコリなども入っておらずきれいな状態です。

⑤ モーターの配線を取り外して分解します。モーターは簡単に開けないように、とても硬い4本のツメで封印されています。マイナスドライバーやペンチではビクともしないので、ニッパーで爪を破壊してこじ開けることにしました。

⑥ ブラシが出てきました。まだ長さには余裕があります。接触していた面に焼けや破損なし。

⑦ ブラシが当たる整流子にも特に異常なし。

⑧ モーターの軸をひき抜いてコアを出しました。

⑨ 巻線が焦げているようです。原因はモーターの焼けです。過負荷をかけたことでモーター内部の巻線が発熱し、巻線の表面に塗られたエナメルなどの絶縁体が溶け発煙。絶縁不良となりモーターが動かなくなったのです。

過酷な使い方じゃなかったのになぜだ?

このリューターは2020年1月に購入し、ジャンクギターの部品磨きだけに使ってきました。ほとんどの場合、小さな部品の汚れやサビをワイヤーブラシで磨いたり、フレットにバフを掛けて仕上げ磨きをする程度でした。

リューターの回転数を調整するダイヤルは最大5までありますが、いつも低めの1~2程度で使っていました。あまり強くしすぎると磨いている部分が熱くなって、黒く変色するからです。バフなんかは焦げてしまい、ヤニのようなものがついてしまうのです。また、高速だと手が滑った時に失敗の被害が大きくなるのも心配していました。

ゆっくり回転が油断を生んだ

思い出してみると、これまでの使い方がよくなかったのかもしれません。慎重に作業したいという気持ちで回転数を下げて使っていましたが、低速だと汚れやサビはなかなか落とすことができません。結果的に、長い時間をかけて使うことになりました。

さらに回転数が低い状態だと、少しでもバフを部品に押し当てると、リューターのパワーが負けて回転数が下がってしまいます。動こうとしているモーターに負荷をかけて発熱させたのです。たしかに素手で持つのが大変なほど発熱していた時もありました。特に夏場はひどかった。

回転速度を控えめにしていたこともあり、これは通常の発熱で過度な負担はかかっていないと思い込んでいました。いや、どちらかといえば無意識に近かったかも。

あの時こうしていれば、こうだったら。久しぶりに身に染みた「あとの祭り」状態。
新しいルーターちゃんが届きましたので今度は大事に使おうと思います。

  • 低速、高速にかかわらず定格時間を守る 
  • 回転が変わるほど押さえつけない
  • 発熱したら休む

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コメント

  1. 通りすがりの より:

    私も同じリューターを使っていて、同じようにモーターが焼けてしまいました。

    使用中の発熱を感じていましたが、もう少しいけるか、と思っていたところ、ボスボスッという音とともに停止しました。

    過負荷かけないような使い方、発熱感じたら休む、ですね!

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