使ったあとは拭く習慣をつけよう
頑張って買った大切なギター。きれいな状態で長く使ってあげたいものです。同じ年代に作られたギターでも、保管状態が悪かったものではサビが出たり、塗装が割れたり、木が腐ったりと違いがはっきりと現れます。毎回、大掃除をする必要はありません。弾いた後に軽く拭いておくだけでも違ってくると思います。使用期間が長くなると、普段から掃除をしていても指板に油汚れなどがたまってきます。このかたまりはおそらく手アカやワックス、弦の潤滑剤のような油分です。汚れを取るのに特殊なスプレーや等は必要ありませんので、定期的にきれいにしてあげましょう。
基本は水拭きでOK
ウエスや雑巾を水に濡らし、かたく絞って使います。しばらくこすっていれば汚れは落ちてくると思いますが、頑固な油汚れが取れない場合には、中性洗剤をウエスに1~2滴垂らしてこすってみます。
この作業は根気だけが必要です。過去に取れないものはありませんでした。中性洗剤を使って磨いた後は、水拭きをしておきましょう。
水の代わりに無水アルコールを使用される方も多いようです。私は今のところ水拭きだけで十分に効果が出ているので使った事がありません。(品薄で買えないことも影響しましたが)アルコールを使うなら指板の塗装に悪影響が出ないか、目立たない場所で調べておいたほうが良さそうです。
キレイになったら乾燥させる
汚れを落とした後は水分、アルコールをしっかりと乾燥させます。指板は染色されたものも多いようなので、こすっていると塗装が取れて木の色が薄くなることがあります。これは表面についた水分が乾燥したときにわかります。ウエスに色が付きすぎるのは、おそらく塗料が取れています。
頑固な油汚れを取ろうとすれば、必ず周囲も薄くなってしまいます。おそらく塗装も劣化して、取れやすくなっているのだと思います。ただし、色が抜けても、オレンジオイル、レモンオイル、蜜蝋ワックスなどを塗れば木のツヤを戻すことができます。
オレンジオイルで艶出し
指板をしっかり乾燥させたらオレンジオイルやレモンオイル、蜜蝋ワックスなどを塗って仕上げます。ウエスに数滴染み込ませて指板を拭きます。少量でもかなりの面積にのびるので、最初からつけすぎないようにして下さい。乾燥してつかなくなってきたら、また数滴を垂らすようにして使いましょう。
私はつけすぎたようです。この様子なら全体に引きのばして使えそうです。オイルが染み込んだ部分は、水拭きで濡れた状態と同じ木の色になります。もっと濃い色にこだわるなら、オレンジオイルを塗る前に染色することもできます。
オレンジオイルを塗り終わったら10~15分放置して乾拭きします。ベタベタのまま放っておくと元の汚い油汚れの原因になるかもしれません。塗りすぎはネックのコンディションに影響する、という話をよく耳にしますが、今のところ真偽はわかりません。ずっと使い続けいていますが、今のところは特に多すぎても影響は出ていません。気になる方は使用を控えたほうが良いかも知れません。
掃除前後の比較
汚かったジャンクギターでも簡単な拭き掃除できれいになります。あきらめて捨てようとしないで磨いてみてください。また、手放そうと思うときには少しでもキレイにしておけば、値が上がるかもしれませんし、次のオーナーにも喜んでもらえると思います。ぜひキレイにして送ってあげて下さい。
必要な工具
◎ウエスか雑巾
◎中性洗剤
◎オレンジオイルまたはレモンオイル等
(記号の意味)
◎必要 〇状況が変われば追加で必要 △あれば便利
注意点
- 水雑巾はしっかりしぼって使いましょう。
- オレンジオイルは最小限の量を使い、乾拭きしましょう。
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