よくあるトラブル「ガリ」
長期間ギターを弾かずに保管しておくと、次に使おうとした時に、ボリュームやトーンを回した時や、ジャックにシールドを差し込む時に「ガサガサ、バリバリ」というようなノイズが出ることがあります。ひどい物によっては音が途切れたりすることもあります。これまでのジャンクギター修理では当然のように出てくる症状でした。

保管中に部品が勝手に壊れたり、配線が切れたりはしませんので、電気部品の接点に汚れがついてしまったのです。接点とは部品と部品が当たる場所です。ここにカビ、サビ、ホコリ等が接点についてしまうと、電気信号が伝わり辛くなって接触不良やガリノイズの原因になります。

魔法のような接点復活剤
このトラブルを簡単に解消できるのが「接点復活剤」です。私自身、よくお世話になっていまして、ジャバジャバ使っています。接点復活剤はジャックとシールドが当たるような部品の接点やボリュームポットの内部に吹くと、ある程度は通電機能を回復させられます。また潤滑効果で接点がすり減ってしまうのも防止できるそうです。電気なんて分野がまったくわかっていない私にとっては、魔法のようなスプレーなのです。

実はこの説明のすべてはスプレー缶にわかりやすく書かれています。見ようと思わなければ、目のまえにあっても見えん。怖いわ。

接点復活剤はどうやって効く?
ただのスプレーで、いったいなぜこんな効果が得られるのか、どんな仕組みなのか気になったので調べてみました。電気パーツ接点の金属表面は拡大すると凹凸だらけで、普段は凸の部分だけで他のパーツと接触している状態です。

表面が汚れたりサビが出ると通り道がふさがれてしまいます。

接点復活剤はこの凹の部分に入り込み電気を通すようになります。凹部が埋まって通電する面積が広くなるのです。通り道が増えるので接触の抵抗も下がりますし、その分安定します。もちろんジャーっと吹いたときには、凸部の汚れもいくらか落としてくれるようです。

どこまで安心できるか
長い間保管して接点が汚れてしまったギターの場合は、凸の部分にカビなどの汚れがついて、通電しにくくなった状態です。接点復活剤を吹くと、少しは汚れが取れるのかもしれませんし、凹の面に入り込んだおかげで、信号の迂回ルートを確保できます。さらに使っているうちに接点がこすれて、自然に汚れが落ちて使えるようになるかも… こんな感じでしょうか。接点復活剤の理屈がわかったらちょっと心配。

接点復活剤を吹いたあと、馴染ませるということでボリュームポットをグルグル回しておくとガリが消えてゆく。このような経験は何度もありましたが、少し汚れが取れて、臨時の迂回ルートが確保されただけだったようです。日が経つと、またガリが元通りに悪くなっていたというのも、自然なことだったようです。なんでもかんでも接点復活剤でおしまい、というわけにはいかんなぁ…

軽めのガリ取りや日常の手入れなど、応急処置として使うには良さそうですが、いったん汚れてしまった部品に対しては、根本的な解決にはならないかもしれません。部品の交換か、分解して接点の汚れを掃除したほうが安心できそうです。




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