ボリュームポットの接触不調やガリ 再利用する場合の分解と掃除方法

ボリューム

中古ギターやジャンクギター、中古のギターアンプを買った時に、ボリュームやトーンポットにガリが出ていることがあります。接点復活剤を吹いて、その時には症状が軽快することもありますが、時間が経つと元の接触が悪い状態に戻ることが多いです。我慢ができないようなガリの場合、ポットを新しいものに交換するのが、いちばん安心できる方法ですが、ダメ元で分解清掃して再利用する方法があります。ポットを分解し、接点のごみを取り除くのです。

掃除しても直らないこともある

ポットの分解清掃は、すべての例がうまくいったわけではありません。これまで何度も分解清掃をしてきましたが、正直なところ、ポットの分解清掃は、すべての例がうまくいったわけではありません。接点がきれいに見える状態でも、ガリが消えず再利用できないものがあります。頻繁に使われているポットは、接点がこすれて摩耗します。摩耗が原因で発生している接触不良やガリは、分解清掃しても根本的な修理になりませんので再利用は難しいです。一方、長期間放置していたギターを久しぶりに出したらガリが出た、というような場合では、部品は壊れていないことが多く、接点に付着したゴミや汚れを取るだけで復活する可能性は高めです。

ボリュームポットの分解と掃除方法

分解と大げさに聞こえますが、カバーを外すだけです。それ以上はバラバラにすることはできません。カバーのツメはかたいので、こじ開ける時に力を掛けないといけません。工具を滑らせて手に刺さらないように慎重に作業して下さい。

①ポットの右端(3番)の端子のはんだを溶かし、フタから外します。

②ポットの4箇所のツメをマイナスドライバーで少しだけ持ち上げます。ツメが少し持ち上がったらラジオペンチなどに持ち替えて開きます。ドライバーだけで強引に開こうとすると、滑らせて手に刺さることがあり危険です。

③カバーを外します。※写真は3番端子のハンダを取っていません

④接点を掃除します。綿棒に電気用クリーナーや樹脂対応のパーツクリーナーを吹き、基板を拭き取ります。ワイパーの接点部分をふき取ります。クイックドライクリーナーはよく使っています。ワイパー(金属のツメ)は細くて弱いので、力を入れて曲げたり折ったりしないようにして下さい。

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⑤基板の上にひどい摩耗や腐食がないか確認しておきましょう。これらの損傷がある場合は、掃除だけで直すことができません。ポット交換が必要です。

⑥キレイになった接点に接点復活剤をつけておきます。スプレーすると大量に出しすぎるので、綿棒に拭いてから塗り付けると良いです。ベタベタのまま放置すると、ホコリなどが付着して再び接触不良が発生しやすくなります。

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⑦フタに不要なはんだが残っていれば、はんだ吸収線や吸いとり器を使って除去しておきます。分解しているので過熱で壊れることはありませんので掃除をしておくチャンスです。

Bitly

基板側のハンダ除去は熱をかけすぎると壊れます。手早く作業しないといけません。熱を逃がすのにヒートクリップを使うと安心して作業できます。

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⑧フタを戻し、ツメを折って固定して完成です。

必要な工具

◎マイナスドライバー
◎ペンチ
◎綿棒
◎電気部品用クリーナーまたは樹脂対応のパーツクリーナー
〇はんだごて

注意

  • 分解掃除しても100%直るとは限らない
  • ワイパーの接点は弱い。掃除する時に引っ掛からないようにする

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